コラム AWAKES COLUMN

腰痛へのアプローチは個別化トレーニングが有効

2021/02/08

こんにちは。

大阪市西区北堀江、四ツ橋駅・心斎橋駅にあるコンディショニング、ファンクショナルトレーニング特化型のパーソナルトレーニングジムAWAKESの高嶋です。

突然ですが、皆さんは腰痛を経験したことがありますか?

今回は、腰痛改善のアプローチ方法の研究についてご紹介したいと思います。

 

腰痛の実態

腰痛は疾患の中でも毎年、最も訴えの多い症状だと言われています。

日本整形外科学会の2013年の調査によると、割合にして92.5/1000人が腰痛を訴えている報告しています。これを元に、日本の人口約1億3000万人で計算すると、約1200万人、11人に一人が腰痛に悩まされているという試算になります。

腰痛を経験したり、腰痛を経験したことがある人が周りや知り合いにいるといった人が多いのではないでしょうか。

腰痛の原因

では、腰痛の主な原因は何か。

少し前までは、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など、腰痛は病理的要因(特異性)が主な原因と思われていましたが、今では、病理解剖学的には正確な診断が出せない要因(非特異性)が大半を占めているということがわかっています。

腰痛に対するニーズ

とはいえ、原因がどうであれ、どうにかして腰痛を改善したり、予防したいと望む人が多くいるのが事実ですし、腰痛から解放されてQOL(Quality of Life; 日常生活の質)の低下の予防や向上を実現した人も多く、腰痛に対するアプローチへのニーズは高まっているのが現状です。

事実、現実的に病理を特定することが難しくても、進行を抑えたり、改善する方法がある疾患は多くあります。実は、腰痛も病理的原因が特定できなくても、改善できることがわかっています。

以前から、特異性であっても非特異性であっても、運動療法が腰痛の改善に効果的ということは多くの研究や臨床で明らかにされてきました。しかし、どのような運動が効果的かということに関しては、さまざまな見解があり、一般の方にはなかなかわかりにくいというのが本音です。

運動方法の比較研究

今回、ご紹介する研究では、一般的な筋力強化と柔軟性のトレーニングと、より個人個人に合わせたカスタムメイド(個別化)のモータースキルトレーニング(運動技能訓練)〈ファンクショナルトレーニング(機能的運動)〉)を比較して、腰痛に対してどのくら効果が見られたのかを調べた研究です。

 

一般的なトレーニングとファンクショナルトレーニングの違い

この研究での一般的な筋力と柔軟性のトレーニングとは、これまでの研究で効果が見られた筋力強化や柔軟性向上のエクササイズを集めて、どの患者さんにも同じメニューを行ってもらう形式です。

カスタムメイドされたファンクショナルトレーニングとは、個々の患者さんの身体の動きや生活の中で行っている動作を評価し、間違った動作や弱い動きに対して、それぞれに必要な動作改善や筋力トレーニングをオーダーメイドで処方し、一対一の個別に指導する(パーソナルトレーニング)とういう形式です。

研究の結果

この研究の結果は、一般的なトレーニングもカスタムメイドのファンクショナルトレーニングも、どちらも腰痛改善につながったということです。

しかし、違いが現れた部分があります。

それは、

    1. 患者さんの改善度合いに差が見られたこと。ファンクショナルトレーニングを行ったグループでは、一般的なトレーニングを行なったグループよりも痛みや症状の改善度が高かったということ。
    2. 再発の頻度、割合。ファンクショナルトレーニングを行なったグループは、一般的なレーニングを行なったグループよりも、腰痛の再発が少なかったということ。
    3. そして、再発時の重症度。ファンクショナルトレーニングを行なったグループでは、腰痛が再発した場合でも、症状が比較的軽かったということ。

この3つの理由により、腰痛に良いとされている従来型の筋力強化と柔軟エクササイズを行うより、個々に合った個別化されたモータースキルトレーニング(ファンクショナルトレーニングの要素を取り入れた)が優れているということがわかったのです。

 

ファンクショナルトレーニングの重要性

ここで注目したいのが、モータースキルトレーニング・ファンクショナルトレーニングとパーソナルトレーニング(個別評価に基づく指導の個別化)の重要性です。

腰痛の改善に良い筋力強化や柔軟エクササイズというのは、あくまでもエクササイズ中心の考え方(決まったエクササイズがあって、患者さんはそれを一通り行う方式)であり、決して、目の前にいる患者さんに最も適したエクササイズばかりではないということです。

安易に体幹エクササイズだから良いといっても、あくまで、それはエクササイズを単体で見たものであり、その患者さんの日常生活、選手のスポーツの動きや機能に完全にマッチしているわけではなく、腰痛の改善にベストな方法ではないということです。

腰痛改善には個別化指導が有効

腰痛改善には、エクササイズの種類や機能というよりも、それぞれの患者さんの日常生活の動きやクセ、機能性を理解し、どのような関節の動きや筋力が必要なのか、ときには、ストレス軽減や睡眠改善、食事の改善などを含めた総合的なパーソナライズされた運動指導の方法が必要不可欠だということです。

おさらいすると、非特異性の腰痛の改善に最も適した方法とは、エクササイズ中心の処方ではなく、患者さん中心のパーソナライズされた(個別化された)身体の評価と運動指導(パーソナルトレーニング)を機能的なトレーニング(ファンクショナルトレーニング)で行うということ。病理的原因であっても、運動療法やファンクショナルトレーニングは効果的ということ。

 

腰痛の改善と予防

腰痛でお悩みの方にして欲しいこと。

  1. まずは、病理的原因がないか、専門医に相談、診察を受ける。
  2. 病理的原因がある場合、専門医の指導のもと、医学的処置(治療や手術)が必要かどうかを検討する。
  3. 病理的原因がある場合、専門医の指導のもと、リハビリやファンクショナルトレーニングなど、運動機能への介入が症状を悪化させないか検討し、悪化させない場合、積極的に運動療法やコンディショニングトレーニングを行える環境、場所や専門家を見つける。
  4. 病理的原因がない場合、運動機能への介入、食事改善、ストレスマネージメントなど、体や健康に精通するアドバイスができる専門家、コンディショニングトレーナーに相談し、積極的にカウンセリングや身体の機能性の評価を受ける。
  5. 身体の使い方や動作の機能性の評価を受けた後、運動機能の改善に精通するコンディショニングトレーナーやパーソナルトレーナーのもと、一対一の個別化された(パーソナルトレーニングでの)質の高い環境で、積極的に運動、コンディショニング(機能調整)を行う。

パーソナルトレーニングの選び方

パーソナルトレーニング(ジム、施設、トレーナー)を選ぶ際に、必ずチェックして欲しいこと。

  1. そのジムやトレーナーのコンセプトや特徴がはっきりしているか、その特徴とご自身の目的がしっかりマッチするかを理解すること。
  2. カウンセリング時に、目的を明確に共有でき、目標を達成するための道筋を明確にした説明を受けることができるか。
  3. カウンセリング時に、日常のクセ、動作や機能、症状を詳しく聞かれ、アドバイスを受けることができるか。
  4. トレーニングを始める前に、体組成(体重や体脂肪率)や姿勢評価だけでなく、身体の使い方や身体の機能、動作を詳しく評価してもらえるか。
  5. エクササイズのやり方やマシンの使い方を中心とした指導ではなく、ご自身の身体の機能や生活習慣、また、目的に合ったトレーニングを、なぜそのトレーニングが重要なのか、明確な説明で、カスタムメイドで処方してくれるか。
  6. 毎回同じメニューではなく、頻繁に身体の使い方や機能性、動きを再評価して、結果に応じてトレーニングを調整できているか。

現在では、パーソナルトレーニングという言葉は幅広く使われるようになり、マシンの使い方や決まったエクササイズを行う単純な指導もパーソナルトレーニングと言うトレーナーやジムもあります。

しかし、本来、パーソナルトレーニングとは、日常生活の習慣をヒアリングし、クライアント一人一人の身体の機能の評価を行い、その方の日常生活の習慣と生活の質を良い方向に導くための、クライアントを中心としたトレーニングを提供することです。

これらの点に注目して、トレーニングやリハビリ施設、トレーナーや専門家の選択をしていただければと思います。

まとめ

腰痛の改善には、腰痛に良いとされている従来型の筋力強化や柔軟性向上エクササイズを行うよりも、個々に合った個別化されたファンクショナルトレーニングの要素を取り入れたパーソナルトレーニングを行う方が優れているということ。

腰痛改善や予防には、クライアント一人一人の身体の特徴を評価し、モータースキルトレーニング(運動技能訓練)を中心としたファンクショナルトレーニング(機能性運動)・コンディショニングトレーニングを行なっている施設やジム、トレーナーを見つけることがとても重要ということ。

皆さんも、腰痛にお困りの際は、コンディショニングトレーニングやファンクショナルトレーニングといった分野に詳しいパーソナルジムやパーソナルトレーナーに出会うことから始めてみてください。必ず、腰痛が改善するきっかけになるはずです。

 

参考文献:

  1. van Dillen LR, Lanier VM, Steger-May K, etal. Effect of Motor Skill Training in Functional Activities vs Strength and Flexibility Exercise on Function in People With Chronic Low Back Pain A Randomized Clinical Trial.  JAMA Neurology. 2020 Dec 28; e204821. doi:10.1001/jamaneurol.2020.482
  2. 日本整形外科学会. 腰痛に関する全国調査報告書2003. https://www.joa.or.jp/media/comment/pdf/lumbago_report_030731.pdf

 

 

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